平成23年6月15日衆議院財務金融委員会質疑

平成23年6月15日衆議院財務金融委員会にて行いました質疑の内容は以下の通りです。
 
今津 本日の新聞によると、経団連の会長が管首相について、お辞めにならなければ、日本沈没だと書いてありますが、財務大臣としてのご意見は?
 
野田財務大臣 管内閣の一員なので、コメントは避けたい。確かに、思惑より思い、下心より真心、邪念より理念という政治が求められていと思います。
 
今津 経団連会長の発言の背景には、経済界の考えと異なる発言の乱発による不満があるのではないかと思う。温室効果ガス25%削減、太陽光パネルの一千万戸設置を表明する一方、私は断固反対だが、TPP交渉の参加判断、法人税5%減税等は先が見えないことなどが、危機感に繋がっていると考えるが如何か?
 
野田財務大臣 さまざまな団体がさまざまな提言を出されることは当然のことであるが、国民全体のことを考えての判断になる。税制の抜本改革については結論を出す努力をしてゆきたい。
 
今津 2次補正の提出時期は?
 
野田財務大臣 6月中に骨子をまとめて、7月中のなるべく早い段階で出したい。
 
今津 民主党の参院幹事長が、やめる首相が議案を提出してきても、うまくいかないとテレビで堂々と発言していたがあらためて、2次補正の提出時期は?
 
野田財務大臣 今回つくろうという2次補正は1次補正を補足し、2重ローンの問題等、緊急性を要するものをピックアップして7月のなるべく早い時期に提出したい。
 
今津 補正予算の中身については新聞報道の内容でよいか?
 
野田財務大臣 原子力損害賠償法及び原子力賠償機構法案関係経費、二重ローン問題対策及び被災者生活再建支援、それから東日本震災復旧予備費の創設、地方が自由に活用できる財源としての交付税の増設、こうした内容を財源は国際に依存せず、22年度決算剰余金等の既存の財源により賄うことを方針として出しております。
 
今津 これまで、野田大臣から具体的な内容のご説明は頂いておりません。
浜岡原発のときも、経済産業大臣が全く知らなかった。今回の補正予算も総理の延命の一つに使われているのではないかという疑念がある。ところで第1次補正予算が通るときに作成した民主党、自民党、公明党による政策調査会長による合意の確認書があるが、例えば、子供手当てや高速道路料金などの歳出の見直し、法人税減税をふくむ平成23年度税制改正法の取り扱い、また年金臨時財源2.5兆円、そして既存歳出の削減、こうした点が明治されているが、大臣の説明とは中身が全く違うものであるが、どう考えるか?
 
野田財務大臣 三党の政策責任者による合意は重く、2次補正とは整合的でなければいけないと考えている。マニフェスト事項を含めて財源歳出の努力をする。
 
今津 既存歳出の削減という点においても三党合意とは異なっている。
 
野田財務大臣 財源では、新たに国債を発行しないという点で、一つの考え方として決算剰余金がある。そのうえで、既存の予算の見直しをやっていく。
 
今津 2次補正の財源として、復興債、既存歳出の削減をはっきりうたっている。
 
野田財務大臣 例えば公務員の人件費をどうするか、またマニフェストに関する事項の見直しの作業は進めている。
 
今津 我が党は基本法だけは協力すると明言しているので、国会対策、補正予算、国民の為に総合的な考えの中で進めて欲しい。続けて財政再建について問う。今、国と地方合わせてどれくらいの借金があり、どうのように解消するつもりかについて伺いたい。
 
野田財務大臣 長期債務残高は平成23年度末で国と地方合わせて892兆円、対GDP比では184%の見込みで主要先進国の中では最悪の水準である。昨年6月に財政運営戦略を閣議決定、G7、G20で説明している。2015年度までに、プライマリーバランス、基礎的財政収支を、対GDP比で赤字を半減する。2020年度から黒字化して、2021年度から債務残高を縮減してゆく事が基本的な財政運営戦略である。その為に3年後ごとに中期財政フレームをつくり、毎年、ローリングをしながら見直しをしてゆく。
 
今津 国債残高が668兆円で、国民一人当たり524万円の借金。本年度一般会計の利払い費は9.9兆円で、一日当たりで272億円、一時間当たりで約11億円、一分当たりで、1888万円になります。なぜこれだけ債務が増えたのか、また同時に一時、税収が60兆円を超える時期もあったかと思うが、今は40兆円、昨年が36兆円か37兆円だと思いますが、この20兆円の差についてはどう考えるか?
 
野田財務大臣 ご指摘のとうり、税収のピークは平成2年で60.1兆までいっていたものが、平成20年度以降は約40兆円台ですので、この20年で3分の2くらいに落ち込んでいる。
 
今津 加えて、円高、デフレ、株安があります。まず円高ですが、日商の会見では適正水準が1ドル95円というレベルと言っています。今は約80円なので、15円の大きな差があり、輸出産業、生産と雇用が国外に流出する原因と考えるが具体的な円高対策について伺いたい。
 
野田財務大臣 基本的に為替というものはそれぞれの国のファンダメンタルズが適切に反映されることが望ましい。過度な変動等に場合は協調介入を行なうが、基本的には引き続きマーケットの動向を注視したい。
 
今津 あわせてデフレについてですが、国家公務員の給料削減や人を減らすといった政策がデフレにつながっていないか?
 
野田財務大臣 公務員の給与と国会議員の歳費の引き下げを行ないました。当然、所得が下がるので個人消費が減少する一つの要因にななるが、公的セクターにかかわる人たちが身を切る努力をして震災に対応してゆこうとプラスに転化して行きたい。
 
今津 次に需給ギャップが35兆円位かと思うが、増減は?
 
野田財務大臣 まずデフレについては必ずしも国際的には統一された基準はないが、G20の中で2010年の消費者物上昇率がマイナスになった国は日本以外にはないという事実があります。需給ギャップについては約20兆円だと思います。
 
今津 今回の一律15%の節電対策についてですが、景気、雇用の確保という観点からは、ものを生産するような大口な法人等と家庭や事務所等は区別するのが望ましいかと思うが?
 
野田財務大臣 電力不足が震災後の景気の落ち込みの一つの原因であることは間違いない。15%の節電下においても、生産活動は当然雇用に繋がるわけなので、十分な配慮が必要である。
 
今津 先程の円高の問題、法人税等の問題から企業の海外拠点化が進むなか、電力不足となれば、生産拠点を海外に移す動きが加速することが予想されるが、生産基盤を弱体化させるような政策は良くないと思うが?
 
野田財務大臣 法人実効税率の引き下げを含む税制、被災地については特区制度を利用しむしろ生産活動が活発化するような政策に取り組んでまいりたい。