鳩山総理の辞任にあたって
2010年6月2日
鳩山総理が6月2日民主党両院代議員総会で辞意を表明した。
政治とカネ・普天間基地移転に伴い社民党の連立離脱、の2つを理由にあげ、総理自身と小沢幹事長がともに身を引くことで責任を取り、クリーンな民主党づくりを目指し、国民の期待に応えるよう 党所属議員に呼びかけた。
しかし、辞意決断に至ったのは民主党の支持率の低下により厳しくなった次の参議員選に勝ちたいが為の決断だ。
次の世代の為に 政治はあるべきであり、次の選挙の為にあるものではない。
民主党は、昨夏の総選挙のマニフェスト自体が財源無き、選挙目当てのバラマキ公約であったし、郵政改革法案も40万ともいわれる郵便局の組織票に向いているのは明白だ。
先ず、政治とカネについて言えば未だに鳩山総理、小沢幹事長、小林千代美氏などなど、誰一人説明責任を果たしていない。
今からでも、自らきちっと事実を明らかにするべきだ。
辞めるめることによって責任を逃れるものではないだろう。
又、数々の不祥事について民主党の党内から、事実を明らかにするべきだ、との声が全く聞かれず、むしろ、例えば、検察審査会の在り方にも言及するような発言があるなど、こうした体質に国民の強い批判が支持率低下のつながった事に気づくべきだ。
次に普天間基地の問題についても、総理に自らの信念があるとすれば
●沖縄の人々にも
●連立の仲間である社民党にも
(もともと拠って立つ立場が異なるのだが)
●同盟国米国にも
一国のトップリーダーとして、もっと誠意を持って丁寧に、事に臨むべきでなかったのか。
理想論だけ語り、見通しもない中で 事態を軽くみて只々混乱を招いたのだ。
「普天間の海を埋めることは自然に対する神への冒涜だ」との自らの言葉さえも裏切った。
麻生内閣末期、交代を求める内外の声に対し、私は「力強く日本を再生する会」を起ちあげ、「麻生氏で選挙を迎えるとの国民との約束を守るべきだ」と主張し、行動した。そのような動きも表だって民主党の若手にさえも見られなかった。
信じられないし、残念だ。
この際 憲政の常道として、新しい総理の元に「国民に信を問う」べきであると考える。
すなわち衆参同時選挙の実施これならば筋も通るし国民が納得するであろう。