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2008年06月10日

●アフリカ開発に草の根援助を



 注目の第4回アフリカ開発会議(TICAD4)が5月30日に閉幕しました。会場となった横浜市にはアフリカ53カ国のうち、実に96%以上の51カ国が参加、首脳クラスでは国内の政情不安を抱える国を除く40人が来日しました。日本政府主催では最大規模のこの国際会議が、大成功であったと私は確信しています。
 採択された横浜宣言は、アフリカ開発に向けた国際社会の取り組み強化の必要性を強調し、近年の経済成長や政治的安定の動きを評価する一方、急激な人口増に伴う失業問題、感染症など多くの深刻な課題については、国連が進めているミレニアム開発目標達成への危機感を表明しています。
 そのうえで、食料価格高騰がアフリカの貧困削減に与える悪影響の懸念、気候変動問題における日本の資金協力への評価、国連安全保障理事会の早期改革の必要などを盛り込み、これらを7月開催の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)の議論に反映することになりました。
 今後5年間の具体的政策と目標計画も同時に採択され、アフリカ向け政府開発援助(ODA)と民間投資を倍増させることや、広域道路網の整備などを盛り込み、しかも計画がきちんと進捗しているかどうかのチェック体制の新設も約束しました。
 正直なところ、日本にとってもアフリカの豊富な地下資源が魅力であり、そうした面での国益追求に重点が置かれていることは否定できませんが、私はアフリカ援助に積極的な中国との違いをしっかり示す必要があると考えています。
 欧米の専門家の中には、「自由、平和、人権、貧困問題などに自ら問題を抱える中国は、自国の経済問題だけを優先し、アフリカ諸国の貧困撲滅、人権問題、紛争回避などに無関心であり、より民主的な開発援助が可能な日本に多く期待したい」と指摘しています。
 日本も従来の開発援助手法に加えて貧困救済、防災・防疫、人材育成、産業育成などの草の根的な援助を思い切って拡大し各国の底辺の人々に感謝される援助に真剣に取り組むべきでしょう。
 私は今、札幌冬季オリンピック大会招致の際、アフリカの皆さんの大変なご支援をいただいたことを思い出しています。当時の北海道体育協会会長でもあった地崎宇三郎代議士が、それまで日本のスキー関係者が全く重視していなかったアフリカ諸国を歴訪、札幌開催の支持を取り付け、これが結局、札幌開催決定へと結びつきました。こうした歴史的なつながりを思い起こし、援助・ビジネス拡大とともに、心温まる交流・支援にも視点を向けていきたいものです。