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9時30分、父とともに初登院の手続きに衆議院第一議員会館218号室を出て、国会議事堂へ向かった。もちろん初めて国会に入る私にはどこへ行けばいいのかもわからない。父の背中にただ黙ってついて行った。
9時40分、南門より入る。噴水が激しく、そしてまぶしいしぶきをあげていた。まるでドラマのワンシーンだ。たくさんの人が笑い握手し、何台も車が交差していく中、私の耳には今でも不思議ですが、水がぶつかり合う音しか聞こえなかった。
父は後ろも振り返らず歩んで行った。右手に公認証書を力強く握り、少し丸いその背中はふるさとを背負う責任感に震えているようでした。そんな父の顔を見れなかった。胸がいっぱいになっていた。
「みんなのおかげでやっとここまできたね。父さん、本当におめでとう。」ずっと思いながら口に出せなかった。
早速、報道各社から質問を受ける。
「七年ぶりに戻った今の心境は?」
「感無量です。」 初めて顔を見た。
父は、やっぱり泣いていた。 そしてついに僕も、涙があふれて止まらなくなった。
その後手続きのため国会議事堂へ入った。 後援会の皆さんに「一歩一歩俺たちの代わりに踏みしめて来てくれよ。」と言われていた赤絨毯の上を、土足でいいのだろうかと思いつつ、おそるおそる歩く。
そしていよいよバッヂを付けてもらう瞬間がやって来た。緊張しながらカメラを構える。さぁいよいよだ。失敗は許されない。
「あれ?」 係りの人が困っている。どうしたのかなと思い近づきました。
そうです。浪人期間が長く、背広の襟の穴が開いていなかったのです。
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